明けましておめでとうございます。
コロナ禍のなか、お体に気を付けてお過ごしでしょうか?
バーチャル初詣で御一服ください。
牛に引かれて善光寺参り
昔、信濃国小県群に欲深く心根が卑しい老婆が住んでいました。
ある日、洗濯して軒下に布を干していました。
そこへどこからか牛が一頭走ってきて、角に布を引っ掛け去っていきました。
老婆は牛を追いかけ続けて善光寺までやってきました。
そこで日が暮れてきて牛が御堂に入ったようにかき消えていきました。
すると善光寺の仏からの光明が老婆を照らします。
そのときに垂れていた牛のよだれを見てみると、文字のように読めました。
そこには、「牛とのみ 思いすごすな 仏の道に なれを導く おのが心を」
と書いてありました。
たちまち老婆は仏への信心でいっぱいになり、朝まで如来像の前で念仏を唱えながら過ごしました。
もう布を探そうともしていませんでした。
思いがけないことが縁で偶然よい方に導かれる事ということわざです。
令和3年 元旦